コロナショック! 保有銘柄 フィード・ワン 第2回進捗報告
勉強用保有銘柄[2060]フィード・ワン株式会社の、現時点の状況を報告します。
2020年2月20日時点 フィード・ワン株価・評価損益額
保有数量 | 平均取得価額 2019/12/19約定 |
時価 | 評価損益額 |
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100 | 182 | 175(前月184) | -700 |
■PER:9.72 ■PBR:0.95
前月 ■PER:10.00 ■PBR:0.98
株価は1か月で7円のマイナスとなりました。
2月6日の決算発表日前日、当日に多少の動きはあるだろうとは思っていましたが、ここまで落ち込むとは・・・。
新型コロナウイルス感染の拡大が原因?
この大幅な下落の要因としては、決算内容によるものより、日に日に増す新型コロナウイルス感染拡大が大きな影響を及ぼしたと思われます。
また、同時に2/17には実質GDP(国内総生産)が前期比年率6.3%減と市場予想の同3.9%減を大きく下回り、5四半期ぶりにマイナスに転じたことも要因の一つかと思われます。
1ヶ月前の進捗報告時には、まだ感染拡大のニュースもそれほどではなく、私自身も楽観視していましたが、翌日には感染の拡大(発生源:中国・武漢)が報告され、世界経済への新たなリスクとなり、ダウ平均株価も一時200ドル超下落しました。
それでもまだ、当銘柄はその時点でそれほど大きな値動きはなく、微増、微減の行ったり来たりの状態でした。
決算発表日前日(2/5)には、コンセンサス予想の内容も悪くなかったせいか、終値は188円と前日比+7でした。これは前日(2/4)のナスダック総合が過去最高値を更新したこともあり、日経平均株価も続伸した流れも後押ししたためかと思います。
しかし、決算発表翌日から完全に下降トレンドに入りました。
【フィード・ワン日足チャート】
同業種(食料品)の増益率水準は平均より上回っている
今期経常利益についてアナリスト予想の平均値は、会社予想の5,300百万円に対して、5,200百万円と若干弱気となっていますが、同業種比較で増益率は4%上回っています。また、予想PERは依然低い水準のままです。
コンセンサス | 業種平均 | |
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増益率 | 16.4% | 12.5% |
成長率 | 3.3% | 2.5% |
収益率 | 2.4% | 7.0% |
予想PER(倍) | 9.6% | 19.3% |
今期予想コンセンサス | 会社予想 | |
売上高(百万円) | 220,000 | 235,300 |
経常利益(百万円) | 5,200 | 5,300 |
当期利益(百万円) | 3,600 | 3,600 |
※コンセンサス:証券会社などのアナリストが予想した企業の業績予想
以上のように、売上高や経常利益にコンセンサス予想と会社予想にそれほど大きな乖離もなく、同業種平均に比べても、それほど大きく下落する要因にはならないと思っています。
新型コロナウイルス感染が国内にも広がりつつある中、ある程度終息に向かうまでは、中々上昇トレンドに転換しないだろうと予測します。
前回の進捗報告で3月から7月にかけて上昇トレンドに転ずると予想していましたが、少しずれ込みそうな感じですね。
第6期第3四半期報告書による経営成績に影響する要因
2/7に公開されたこちらの報告書には、まだコロナウイルスの影響については言及されていません(作成時点ではまだ蔓延してなかった?)。
まず、製造販売する配合飼料の主原料(とうもろこし等)の多くは海外からの調達に頼っているため、米国等の産地での作付面積・天候変動による収穫量の増減、先物相場における投機筋の動向、海上運賃の変動等は、原料コストに大幅な変動を与える可能性があるということ。
また、為替相場の急激な変動が調達コストに反映され、経営成績に重要な影響を及ぼすということ。
さらには、連結子会社や関連会社および販売先が畜産や水産生産者であるため、生産物相場の大幅な変動や、疫病等の発生、自然災害の被害により、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼすことがある、ということ。
これらの他にもTPPやFTA等の進捗に伴い農業政策が変更された場合などによって、飼料事業の環境が変化した場合なども影響の要因に挙げられています。
まさに今、コロナウイルスの影響を受けているのではないでしょうか。
三井物産との連動性
前回の進捗報告で、仕入販売先である三井物産の動向もチェックすると言っていましたが、下記日足チャートを見てもほぼ同じような流れで推移しています。
売買の判断材料にもなるかと思いますので、今後も動向をチェックしていきたいと思います。
前回、決算発表前後で買い増しを検討すると言っていましたが、現在下降トレンド中ですので、次の押し目を狙って、再度検討してみたいと思います。
2020/1/23~2020/2/20の適時開示・関連ニュース等
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- 2020/2/17 実質GDP(国内総生産)市場予想を大きく下回る
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引き続き、新型肺炎の感染拡大リスク警戒と同時に実質GDP(国内総生産)速報値が前期比年率6.3%減と市場予想の同3.9%減を大きく下回り、5四半期ぶりにマイナスに転じたことも重しとなり、日経平均株価は続落中。
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- 2020/2/6 2020年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
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フィード・ワン株式会社 2020年3月期 第3四半期決算発表。
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- 2020/1/27 新型肺炎拡大で下げ幅今年最大
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新型コロナウイルス感染の拡大が世界景気に悪影響をもたらすとの見方とイラクの米大使館にロケット弾が着弾したと伝わったことで、投資家心理が一段と冷えた。下げ幅は今年最大で2019年3月25日以来約10ヶ月ぶりの大きさ483円安に。
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- 2020/1/23 新型コロナウイルス感染拡大が新たな世界経済リスクに
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新型コロナウイルス感染の拡大(発生源:中国・武漢)が報告されており、世界経済への新たなリスクになると警戒されている。ダウ平均株価は一時200ドル超下落。NY外為市場ではリスク回避の動き加速。
会社四季報 前号比較
コメントと営業利益予想
2019年4集秋号と2020年1集春号の「業績予想記事/材料記事」のコメントと「営業利益予想の前号比修正記号」を紹介します。
※該当箇所は下記画像の部分になります。
2019年4集秋号
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- 【堅調】
- 柱の畜産飼料は原料高一服で後半にかけて粗利率改善。水産飼料は北九州工場フル稼働で販売数量11%増前提。2月実施の値上げも効く。食品は子会社統合、農場会社再編効果と畜産物相場回復持ち直す。営業益続伸。固定資産譲渡特益剥落。
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- 【増強】
- 国内3工場で加熱加工製品の生産能力を約2割増強。消化、吸収率高めた飼料で差別化。水産飼料は製品数3割削減。
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- 【前号比修正記号】
- →前号並み
2020年1集春号
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- 【伸長】
- 柱の畜産飼料は競争激化で前半停滞も、安定化基金負担軽い後半巻き返す。水産飼料は値上げ浸透と新工場稼働高まり復調。食品は子会社統合効果発現。相場回復も追い風。固定資産譲渡特益ない。21年3月期は水産飼料、食品が牽引し増益続く。
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- 【新工場】
- 北九州畜産工場が20年4月に竣工。年産能力40万tで牛、豚、鶏用飼料を製造。既存工場は加熱加工設備の導入加速。
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- 【前号比修正記号】
- →前号並み